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蒼き日々。p47-48

 何度も何度もキスを繰りかえし、毅はそう叫び続ける。その先に向かう方法が、わからないのかもしれない。拙いそのキスを受けながら侑史はさりげなくバスタオルを外し、彼の服を脱がせてやった。

 熱くてたくましい毅の胸に抱きしめられると、それだけで意識が朦朧としはじめる。素肌を重ね合わせることがこんなにも心満たされる行為だなんて、侑史はいままで一度も気づくことができなかった。

「侑史さん、肌、めっちゃきれい。どうしよ、なんかもう、おかしくなりそうっ……」

 侑史の首筋に頬ずりし、毅はねっとりと舌を這わせてくる。

「ぁっ……ばか、も、そんなの、いいからっ……シたいんだろ。はやく、来いよ」

 愛撫なんていらない。いますぐ毅とひとつになりたかった。

「ゃ、だ。侑史さんの全部、ちゃんと俺に見せて。挿れるだけ、とかじゃなくてっ……侑史さんの全部が欲しいんだっ」

「ぁっ……!」

 首筋を甘噛みされ、じわりと先端から蜜が溢れ出す。はやく貫いて欲しくて、ジンジンと窄まりが疼いた。

「毅、だめだって、も、だめっ……」

 どんなにいっても、毅は侑史の首筋を舐るのをやめようとしない。散々舐りつづけ、ようやくやめたと思ったら、今度は鎖骨や乳首の脇を執拗なまでに舐めあげられた。

「ば、かっ……も、するならここっ……」

 その後頭部を押し、焦らされつづけた乳首へとくちづけさせる。

「ん、侑史さんのここ、めっちゃきれい。あ、なんかぷっくりしてきたよ。ほら、硬くなってきた」

 ちろちろと子猫がミルクを舐めるみたいに、かすかな愛撫を繰りかえされた。

「いちいち実況するな……ぁっ……んぅっ」

 ちゅ、と吸い上げられ、軽く歯を宛がわれる。もう片方の乳首を指先で転がすように刺激されながら、執拗に舌を這わされた。

「も、胸、ばっかすんなっ……」

「どうして。侑史さん、ここ、すっごく気持ちよさそうなのに。ほら、だって……ここにキスすると侑史さん、いっぱい濡れちゃうよ」

 すっかり涎を垂らした中心を緩く握りこまれ、あまりの羞恥にどうしていいのかわからなくなる。

「すごいね。ぬるぬるだ。ローションなくても平気なくらい、ぐっしょり濡れてる」

 くちゅくちゅといやらしい水音をたてながら、カリ裏をこすられる。

「ゃ、めっ……も、なんでお前、そこ触るのだけそんなに巧いんだよっ……ぁっ……!」

 

 キスも愛撫も、全然巧くないのに。なぜか侑史を握る毅の手つきは、あり得ないくらいに熟達していた。

「だって……侑史さんのこと想いながら毎晩、自分でシてたから。抜いても抜いても収まんなくて、頭ンなか侑史さんでいっぱいで。いつか侑史さんのこと襲っちゃうんじゃないかって心配なくらい、侑史さんに出会って以来、侑史さんのことしか考えられなくなっちゃってたんだよ」

 照れもせずそんなことをいわれ、不覚にも涙が溢れてしまいそうになった。

 自分なんか――好いてもらえるような、人間じゃないのに。穢れきって、腐りきって、もう、陽の光の下で生きることが出来ないような、どうしようもない人間なのに。

「侑史さん、好きだよ。大好き。だから、いっぱい気持ちよくなって」

 毅の手の動きが、急に激しくなる。勢いよく擦りあげられて、思わず身体が跳ね上がった。

「んぁああっ……ゃ、も、ゃめっ……」

 せりあがってくる快楽に抗えず、シーツをめちゃくちゃに引き寄せて身悶える。

「いいよ、侑史さん、イって。俺の手のなかでイッてよっ」

 根元から一気に擦りあげられ、びゅるりと勢いよく劣情が迸った。

「んあぁあああっ……はぁっ……ゃ、も、はな、せっ……もっ……」

 達したばかりの敏感なモノ。毅は離そうとせず、飛び散った白濁をそこに擦りつけ、さらに扱きあげようとする。

「ゃ、もっ……だめ、だからっ……」

 涙目になって懇願すると、尻の下に枕を敷かれた。

「わ、ばか、な、なにして……んあぁっ……!」

 ちゅぷり、となんの前触れもなく窄まりにくちづけられ、侑史は手足をばたつかせて抗った。

「侑史さん、好き。どーしよ、こんなとこまで、かわいく思えてきたっ」

 ぐちゅぐちゅと卑猥な音をたてながら、窄まりを舐られる。ぐったりしていたはずの侑史の雄芯が、あっという間に天を仰いでしまった。